埼玉県日高市のパソコン修理・データ復旧
■PATX68FLRWPのプロードライザ代替修理

東芝製PATX68FLRWP(TX/68F)の修理です。
パソコンの電源投入後、「立ち上がる前に電源が一旦落ちて再起動する」を繰り返してしまう状態です。
この不具合はACアダプタ接続時に発生し、バッテリー駆動では正常に立ち上がります。
同じ内容で別の機種の事例を載せておりますが、気になることがあったのでこちらも事例として掲載しました。

症状からマザーボードに搭載されている「プロードライザ」と呼ばれるチップの故障と考えましたが、プロードライザを交換しても症状が改善しなかったので、代替として別のコンデンサーを複数配置して修理致しました。

PATX68FLRWP(TX/68F)

バッテリーのみで電源を入れた場合は問題なくパソコンは起動します。
しかし、ACアダプタを接続して電源を入れた場合に右図の画面で電源が切れ、すぐにまた電源が入るをくり返しておりました。
プロードライザ故障の典型的な症状です。
更に症状が悪化すると画面が全く映らなくなることもあります。
プロードライザ交換のためパソコンを分解しました。

逆向きのプロードライザ

プロードライザを見てみたところ、通常とは逆向きに取り付けられていました。
極性的には問題ないのかもしれませんがちょっと驚きです。
更にプロードライザを取り外してみると、フラックスを注ぎ込んだ跡がありました。
ここまでくると確実に一度プロードライザを付け替えているはずですが、お客様に確認したところ、「新品で購入してから一度も修理はしていない」とのことでした。
謎です。

プロードライザ代替(マザーボード補修)

謎は残りますが修理は続行です。
まずは新しいプロードライザをヒートガンで取り付けてみましたが、症状は変わらずでした。

そのため、プロードライザの代わりに別のコンデンサを4つを錫棒を介して接続し、半田付けしました。

PATX68FLRWP(TX/68F)起動画面

仮組立てする前に汚れが気になっていた排気口を念入りに清掃して動作確認を行いました。
その結果、無事にパソコンが起動しました。

PATX68FLRWP(TX/68F)動作確認画面

AC接続での起動も問題なく、バッテリーも充電可能でした。
HDDテストでも異常なし。
本組み立て後、数時間の起動テストや負荷テストを行いましたが異常ありませんでした。
なぜプロードライザが一度付け替えられていたのかは分かりませんでしたが、今回の修理は完了です。

ちなみにこちらのパソコンはキーボードの「L」キーがなくなっていたので、新しいものを取り付けさせて頂きました。

<今回の修理料金>
修理作業料金10,000円(税抜き)+部品代2,500円

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修理事例集一覧


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