埼玉県日高市のパソコン修理・データ復旧
■XPS ONE A2010のOS修復修理

今回の修理はDELLの一体型「XPS ONE A2010」です。
当初は「画面が全く映らない」という症状で別の修理業者に修理を依頼されたとのこと。
その際、マザーボードの「リフロー修理」(マザーボードに半田付けで取り付けられているチップの半田を熱で溶かしてしっかり接着し直す修理)をされたそうです。

「リフロー修理」によって画面は映るようになったそうですが、DELLというロゴの後で再起動されてしまうため、正常にパソコンが立ち上がらないとのこと。
リフローを行った業者は、「HDDも壊れている」「HDDも修理するなら追加の修理料金が数万円掛かり、データは全て消えてしまう」というお話だったようです。

パソコンが直っていなくても「リフロー修理」の技術料金は発生してしまったそうで、お客様としてはなるべくお安く、データも救出できる方法で修理をされたいとのことでした。

XPS ONE A2010

お預かりしたパソコンに早速電源を入れてみましたが、なんと画面が映りません。
メモリーを付け直したり、内部の部品を色々接続し直したりしていると画面が映るようになりました。
(後の診断で、パソコンが温まると画面が映ることがわかりました。業者でのリフローが足りていなかったようです。)

画面が映るようになり、お客様ご指摘の「DELLロゴ」の後に再起動してしまう症状が確認出来ました。

あまり他業者を悪く言いたくはありませんが、直っていないパソコンで技術料を請求した挙句、リフローすらまともに出来ていないのはいかがなものかと思います。

HDD診断 メモリー診断

まずは業者が「壊れている」と言っていたHDDを診断しましたが壊れていません。
一応3種類のHDDテストをしましたが全て問題なくテストをクリアしました。
メモリーもテストしましたが故障はない様子です。
どうやら部品の故障ではなく、windows® プログラムが破損して正常に起動できないようです。

XPS ONE A2010システム

スタートアップの修復やチェックディスクでは修復出来ないエラーのようなのでHDDの中のデータを見てみると、windows® システムが保存されている「windows」フォルダやインストールされたソフトが保存される「Program Files」フォルダ・お客様のデータが保存されている「ユーザー」フォルダ等が全てなくなっており、代わりに「windows.old」というフォルダが作られておりました。

「windows.old」というフォルダは、windows® を再インストールする際に自動的に作られるもので、再インストールする前の重要なデータが自動的にバックアップされるものです。
しかも新しい「windows」フォルダがないところをみると、再インストールを途中で強制的にやめてしまったような状態です。

人の手が加えられている状態に思えますが、お客様ご自身ではwindows® の再インストールは行っていないそうです。
(データが消える可能性もある作業をお客様が行うとは私も思っておりません)

不思議に思いつつ「windows.old」にバックアップされたデータを復元すると、「windows」「Program Files」等の重要なデータが復活しました。

パソコン修理後

これでパソコンは正常に立ち上がるようになりました。
ただ、立ち上げてみると「詐欺ソフト」が起動しておりましたので、お客様に確認したうえで消去しました。

※「詐欺ソフト」とは、正常なパソコンにあたかも異常があるかのように訴え、異常を修正するために有料のソフトを購入させようとするものです。ソフト自体にはエラーを修正するような機能は殆どありません。

修理後の写真データ

詐欺ソフトを無事削除して、お客様が「一番大切なデータ」と仰っていた写真のフォルダを確認してみると、日付ごとに分類された沢山のデータが入っておりました。
無事にデータを消さず修理出来たようです。

パソコンが温まるまで画面が映らない症状については、リフロー修理を行った業者に既に料金をお支払されており、その業者の保証規定等もあるため未修理でご返却となりました。
※ちなみに今回の修理で当店がリフローを行っていたとしても修理料金は9,500円のままです。

<今回の修理料金>
修理作業料金10,000円(税抜き)

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