埼玉県日高市のパソコン修理・データ復旧
■PC-LL550RGのリフロー修理 1台目

NEC PC-LL550RGの画面が映らない症状を「リフロー」と呼ばれる方法で修理致しました。
リフロー修理はマザーボード上のチップに熱を加えて、チップとマザーボードを繋いでいる半田を溶かして再度癒着させる修理方法です。
加熱するチップの名前はGPUというもので、映像表示を司るグラフィックチップです。

PC-LL550RG

画面は映らずパソコン本体の電源ランプだけが点灯している状態です。
診断したところリフロー修理で改善が見込めそうだったのでお客様にご了承頂いてリフローすることに致しました。

分解中にパソコンの排熱口を見てみると埃が溜まっておりました。
今回のような故障はパソコンに熱が溜まると特に発生しやすくなるため注意が必要です。
パソコンに埃が溜まらないようにする工夫や定期的なメンテナンスが肝心です。

リフロー用工具

さてリフロー作業に入る為、ヒートガン(強力なドライヤー)やフラックス等を用意します。
パソコンはマザーボードを露出させて取り外します。

ヒーティングガンの温度調節

当店のヒートガンは温度調節可能なものを使用しております。
パソコンの部品は精密機器ですから出来る限り余計な熱を与えないように最適な温度に設定します。
その日の気温や湿度によって温度調節して都度適温に設定します。

また、ヒートガンの設定温度と実際にチップに伝わる温度は違いますので、温度計で加熱するチップの表面温度を計りながらリフローを行っております。

PC-LL550RGリフロー

左図がリフローするチップです。
アルミ箔で他の部品に加わる熱を軽減し、チップ周辺には事前にフラックスを塗っておきます。
そして半田が溶ける温度までヒートガンで加熱します。
温度が高すぎたり加熱時間が長すぎると二次災害の恐れがあるので慎重に作業を行います。
加熱完了後、チップやマザーボードを冷ましてから余分なフラックスを除去してリフロー作業完了です。

パソコンを組み立てて起動させると見事に立ち上がりました。
元々PC-LL550RGはvista搭載の機種ですが、windows8へアップグレードして使用されていたようです。
無事に修理完了です。


PC-LL550CD

また、今回とは別のご依頼ですが同時期にPC-LL550CDという機種もリフロー修理致しました。
こちらは「画面がチラつく」という症状で、外部モニターでは正常に画面が映るというものでした。
PC-LL550RGと構造はほぼ一緒ですので、同じ手順でリフロー修理を行いました。
リフロー後は画面のチラつきもなくなり、綺麗に映るようになりました。

※PC-LL550RGのリフロー修理をもう1台掲載しております。
 
もう1台の修理詳細についてはこちらをご覧下さい。

<今回の修理料金>
修理作業料金10,000円(税抜き)

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